生きた魚を針で眠らせ出荷「快眠活魚」・・歴史的な発明! スタッフブログ
生きている魚を針で刺して眠らせ、
新鮮なまま出荷する鮮魚商が村上市に登場した。
魚を眠らせることができる「針師」は全国で5人しかいないといい、
その1人が同市内で割烹(かっぽう)を営む伴田浩市さん(34)。
水槽付きの専用車で出荷する活魚と比べ
食味が落ちないのが特長だという。
「眠る活魚」の商品化には、岩船漁協も全面協力するといい、
漁業者も県内初の試みに期待を寄せている。
針で魚を睡眠状態にして出荷する技術は、
大分県の人が98年に考案、「快眠活魚」と商標登録されている。
畳針のような長さ20センチほどの針を魚のある個所に刺すと、
魚は運動神経がまひし、呼吸はするものの泳げなくなる。
この技術を伝授されたのは、
北海道、東京都、和歌山県のそれぞれ1人と伴田さんだけ。
「活魚」を売り物に、
店内に大きな水槽を置いて魚を泳がせている店は多い。
しかし、これだと魚はエサを食べず、
泳いでエネルギーを使うだけなので、
「やせて食味は落ちるはず」と県水産海洋試験所。
また、活魚の運搬には
水槽付きの専用車が必要など費用も余計にかかる。
「快眠活魚」の場合、魚は呼吸をしているが泳がないため、
海水と空気を入れたポリ袋に魚を詰め、
冷蔵付きの宅配便で簡単に発送できる。
さばく際も魚が跳ねないため料理もしやすい。
「料理屋でも大きな魚の保管場所はいらない。
氷などでの水温の管理と空気を入れてもらえれば
1~2週間は大丈夫」と言う。