江戸期の医学書

江戸の医学書

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この度、江戸期の医学書を少しずつ公開していくことにしました。京都大学や早稲田大学の図書館も公開して下さり、私もよく利用しています。もう150年以上昔のものですので、虫食いが有ったりして随分劣化しています。
今のうちにデジタル化して保存をしなければいけないと思います。少しですが私の所蔵品の中に、まだ公開されていないものが有りますので、東洋医学を勉強されている方の役に立てれば良いかなと思い踏み切りました。
このような趣旨ですので営利目的の使用はお断りします。
なお、私のコメントは日本漢方典籍辞典や様々なインターネットサイトを参考にしています。

傷寒論劉氏伝(ショウカンロンリュウシデン) 刊本四巻二冊

白水箏山の著であります。本姓が劉なので、劉氏伝と名付けられています。長沢 元夫先生がよく引用されています。

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小兒手引草(ショウニテビキグサ) 写本一冊

井子承の著作らしいのですが、国書未掲載です。虫下しについて多く書かれているようです。消虫湯(使君子が主剤)や追虫湯(海人草が主剤)の処方が出てきます。後跋の二行目に井子承の名前があります。

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捷径医筌 (ショウケイイセン)

中江藤樹が門人であった大野了佐のために編纂した医学書ですが、版本なのにほとんど流布せず、大正14年まで未発見でした。藤樹先生全集(岩波書店)で本物と確認しましたので、巻の三は有りませんが珍しいものなので公開します。

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鍼灸阿是要穴 (シンキュウアゼヨウケツ) 5巻2冊

岡本一抱の奇穴の解説書である。387穴挙げてあるそうだが、かなりボリュームがある。時代的にも灸の適応が多いと思う。

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診脈口伝集 (シンミャククデンシュウ)

天正五年、洛下 翠竹庵 一渓叟 道三 七十一歳記正与となっている。写本で成立年や名前が書き入れられているのは文献として大変貴重である。これには、慶長 延命院 元朔写之・東井叟 玄朔在判となっているが、慶長の初めには延寿院を名のっていたはずである。また、元朔とは? 何か分かりましたらご一報下されば幸いです。

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正気歌俗解(セイキノウタゾクカイ) 写本一冊

藤田東湖の漢詩の解説書であります。

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増補師語録 (ゾウホウシゴロク)

師とは曲直瀬道三の師匠の田代三喜のことである。この師弟関係は近代漢方が日本に広まった大きなルートの一つである。永田徳本も三喜に師事とされるが、徳本の梅花無尽蔵と道三の授蒙聖功法はほんとにそっくりである。

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続名家灸選(ゾクメイカキュウセン) 刊本一冊

平井庸信の著で、深谷先生のおかげで有名ですが、あまり出回っていないようです。

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中条産前後(チュウジョウサンゼンゴ) 写本一冊

二枚表紙になっていて、二枚目に中条産前後と書いた題箋が貼ってあります。 中条産前後療治書なら国書に有りますが、同じものかどうかわかりません。元禄二・三・七年と書き加えられています。

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独酔医談 (ドクスイイダン) 一冊

吉見独酔の著であるが、あまり出回っていないと思われる。吉見独酔についても、よく分からない。

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