江戸の医学書
この度、江戸期の医学書を少しずつ公開していくことにしました。京都大学や早稲田大学の図書館も公開して下さり、私もよく利用しています。もう150年以上昔のものですので、虫食いが有ったりして随分劣化しています。
今のうちにデジタル化して保存をしなければいけないと思います。少しですが私の所蔵品の中に、まだ公開されていないものが有りますので、東洋医学を勉強されている方の役に立てれば良いかなと思い踏み切りました。
このような趣旨ですので営利目的の使用はお断りします。
なお、私のコメントは日本漢方典籍辞典や様々なインターネットサイトを参考にしています。
瘟疫論類編(オンエキロンルイヘン)5巻二冊版本
明の 吳有性の著である。ここから清時代の葉天士の衛気衛血弁証、呉鞠通の三焦弁証をへて温病論の完成につながる。
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脚気治験(カッケチケン) 写本二冊
原南陽の乙卯(1795年)の脚気の治験集です。同じものが二冊あります。国書未掲載です。
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眼科小識(ガンカショウシキ) 写本一冊
京都の眼科医仙心道人の口説を弟子の石崎健が記したものです。合信(ホブソン‐ベンジャミン)の影響をうけたとあります。国書のみ確認されています。
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観証弁疑(カンショウベンギ) 写本一冊
観証弁疑は写本でしか残っていません。文化二年は今のところ、成立年になります。
文化四年の高岡市古文献資料のも
のとは大分違うようです。
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眼目門(ガンモクモン) 写本一冊
江戸中期頃に写されたと思われます。
一から三十六まで色彩図を書き、説明しています。
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灸点図解 写本一冊 (キュウテンズカイ)
香川修庵の著である。医学を後藤艮山に学び、儒学を伊藤仁斎に学んだとされる。一本堂の常用穴を効能と共に図で示した入門書である。
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経絡発明(ケイラクハツメイ)写本一冊
菊池玄蔵の著である。この著を知った時、中国の本かなと思ったほど、名前が印象的だった。入手した時くしゃくしゃだったので、アイロンをかけて表紙も付けた。
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合類薬種名寄帳後集(ゴウルイヤクシュナヨセチョウコウシュウ) 刊本一冊
岡本氏範詁堂から享保一四年に出版された本草書です。
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小鏡(コカガミ)上一冊
著者は沙弥宗歓撰となっているが、どんな人物なのか不明である。小鏡とはダイジェストのことで、室町時代に使われた言葉のようである。武田信虎・禅通和尚・大林和尚などの人物が漢方薬の由来として登場する。また、半井家や板阪家などの名門医家についても記載されている。室町時代のにおいがプンプンしている写本である。
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骨度正誤図説(コツドセイゴズセツ)写本一冊
村上宗占の骨度法の研究書である。古書店で偶然見つけて購入したが、刊本と間違えるほどの出来栄えである。